鏡牙スリルゲームのインプレッション

鏡牙スリルゲームのインプレッション

ダイワのタチウオジギングロッド【鏡牙AIR 63B-2 TG(スリルゲーム)】が発売当初から気になっていました。竿先から手元まで全身がカーボンソリッドとのことでかなり特殊な竿ですが、実際の使用感はネットで調べてもあまり出てこず、思い切って購入しました。

※人柱です。

鏡牙(リール)のインプレはこちら

鏡牙LBD(レバーブレーキ)のインプレはこちら

部屋で曲げた感じは…

商品が到着して早速、部屋で曲げてみました。もの凄い曲がり方をします!負荷を掛けるほど手元に曲がりが近づいてきます。ただしグニャグニャではなく、筋肉質な印象。

また、ガイドの数が多めです。私が普段タチウオに愛用している【ポセイドン スロージャーカー3oz】の10個に対して鏡牙AIR 63B-2TG は12個です。ブランクスがとても細く、ライトマルイカ等の船竿にも近い印象です。

東京湾で使った感想

早速東京湾タチウオに使用してきました。当日は潮の流れが速いものの、しっかりとジグを動かすようにジャークすることでイージーに釣れてくる展開です。

鏡牙AIR 63B-2 TGにPE0.8号、130グラムのジグからスタートしました。潮が速いためラインが極端に斜めに出ていく状況で、ワンピッチでラインスラッグを出さずにヌルッヌルッとリールで巻いてくるようなアクションがハマり連続ヒットを得られました。グラスロッドの感触に近いでしょうか。

130グラムのジグでも重さに負けることはなかったです。

潮の流れが落ち着いてからは、アタリが遠のいたこともあり様々なスタイルのジャークを試してみましたが、このロッドはあまりテクニカルなジャークには向いていないのかもしれません。具体的には、張りがないのでジグを飛ばして少しラインスラッグを作る、巻きの合間にフォールを入れるようなアクションは付けづらい印象。

もちろん、突き詰めていけば1本で万能に使えるロッドなんて無いとは思いますのでこれは好みの問題だとは思います。また、東京湾のシーズン初期~最盛期は小細工を入れないワンピッチジャークが基本になりますので、特に問題はないかと思います。

なお、近年の東京湾太刀魚ジギングは120~150グラム程度の重いジグを使うことが多いです。東京湾の釣り船は大人数のアングラーを乗せるので、オマツリ防止のために重いジグで極力ラインを立たせた状態になるように統制します。乗船人数が多い時は、船長から「150グラムのジグ使ってください」といった指示があります。

鏡牙AIR 63B-2 TGですが、150グラムのジグは問題なくジャークできました。200グラム以上のジグは厳しそうです。

63B-1Sとの比較

同じ鏡牙AIRシリーズの中で【63B-1S】も所持しているのですが、こちらは対照的に張りがあり、60グラム~100グラム前後のジグをテクニカルに動かすのには向いているかと思います。特に、駿河湾の浅場では有用です。さらに重たいジグは【ポセイドン スロージャーカー3オンス】で操作しています。

太刀魚とのファイトは

タチウオがヒットすると、とても気持ちいいです!ファイト中にロッドを思い切り立てても折れません。胴から絞り込まれるようなファイトになるので、東京湾の密集スタイルでは他船の釣り人からも注目されます・・・!

(気持ちいいです)

まとめ

この竿は、人により好みが分かれる個性の強いロッドだと思います。また、使って楽しいロッドですが、竿頭を狙ってストイックに突き詰めていくと不要になるかもしれません。(ヌルヌルアクションがハマる場合もあるかもしれませんが。)

太刀魚とのファイトを存分に楽しめることと、船に持ち込んでも周りで使っているアングラーが少ないので希少価値があります。そしてなによりも、むやみに大漁を求めるのではなく、釣り自体を楽しむスタンスのアングラーとして、これからスリルゲームを使い倒していきたいと思います。