ダイワ鏡牙を分解メンテナンスした話 後編(ハンドル側)

ダイワ鏡牙を分解メンテナンスした話 後編(ハンドル側)

ハンドルの回転が非常に重くなってしまった鏡牙100SHLのセルフメンテ後編です。

前回はサイドプレート側を分解し、回転不良の原因をウォームシャフト周りだと突き止めました。どうやらハンドル側の蓋をあける必要があるようですので、思い切って分解します。

前回の記事はこちら

※リールの分解、セルフメンテは自己責任でお願い致します。

使用した工具

  • 一般的なドライバーセット(適当な安物)
  • 精密ドライバーセット(実際に使用したのはHEX2.5のみ)
  • スパナ(12mm)
  • ダイワ純正リールガードグリス

精密ドライバーはこちらがおススメ

ハンドルからスタードラグまでを外す

早速ですが、ハンドル側面のプレート及びナットを外します。

HEXドライバーでネジを外してからプレートを外します。
スパナでハンドルナットを外します。

ナットまで外すと、ハンドルを取り外す事が出来ます。続いてスタードラグ周りを順番に外していきますが、組み立て時に部品の向きと順番を間違えない様に、取り外した順に並べて置くとよいです。

スタードラグを抜きます。裏にワッシャーが入っているため外す際には注意。
スプリング、ナット、ワッシャーと順番に注意して外していきます。
ドラグホルダーとスプリングを慎重に外します。
ハンドルボールベアリングが見えるところまで外します。

上の画像のようにハンドルボールベアリングが見えるところまで分解して、一旦ハンドル回りはここまでとします。

※もちろん、ボールベアリングを外しても問題ないと思います。

メカニカルブレーキを外す

メカニカルブレーキのキャップを外し、中のスプリング(メカニカルブレーキリーフSP)まで外します。

銀色のスプリングを外します。

ハンドル側カバーを開く

ハンドル側カバーを固定している3本のネジを抜くと、カバーを外すことが可能になります。

ここから最新の注意を払います。

慎重にカバーを外すと、いよいよドライブギヤ等が収まる心臓部が露わになります。特にスプリングは弾けやすいので落ち着いて作業します。

ドライブギヤめっちゃ腐食していますね。。。

ウォームシャフトを取り外す

ドライブギヤを手で引き上げると、隠れていたウォームシャフトの端が現れます。

ハンドル側もウォームシャフトリテイナー(Eリング)で止められています。

サイドプレート側と同様に、Eリングを慎重に外します。

少し曲がってしまいましたが、組み立て時に調整して事なきを得ました。

Eリングを抜くと、サイドプレート側からウォームシャフトを引き抜くことが出来ます。

サイドプレート側から引き抜きます。
このようにシャフト両端をカラー(黒い部品)で支える構造です。

両端のカラー内部、ウォームシャフト周りの余計なグリスを麺棒で綺麗に掃除して、新しいグリスをしてから丁寧に組み直しました。試しにサイドプレート側のウォームシャフトギヤを回転させてみると、見違えるほどスムーズに回ります。恐らく何らかの不純物がカラー等に詰まっていたか、建て付けがズレて?回転不良を起こしていたのでしょう。

※このカラーをベアリングに変更するチューンも人気だそうですね。

組み立て直すまで集中

問題を解決したので、ついでに古いグリスを拭き取って新しいグリスでメンテナンスしてから組み立てます。分解するときよりも、組み立てる方が難しいため、慎重に進めます。

今回は何故かハンドル側のプレートがしっかり閉まらないという問題が発生しました。原因はドライブギヤの隣のラチェットの下に格納されるべきストッパーの位置がズレていた事でした。

これが正しい位置です。

この原因が分からず、かなりの時間を取られてしまいました。最後まで油断はできませんね。

無事組み立て完了

最後まで組み立ててハンドルを回すと軽い!思い切って分解して本当に良かったです。メーカー修理に出すと幾ら請求されるか分かりませんしね。ダイワから部品購入が出来ないドライブギヤやピニオンギヤの破損でない限りは、今後はセルフで簡単に修理できそうです。

ソルティガBJ(ベイト)等も恐らく同じような構造と思われますので、参考になりましたら幸いです。

セルフメンテすると愛着が湧きますね。