ダイワ鏡牙を分解メンテナンスした話 前編(サイドプレート側)

ダイワ鏡牙を分解メンテナンスした話 前編(サイドプレート側)

なぜかハンドルの回転が非常に重くなってしまった鏡牙100SHL。原因分からず、自然治癒もしないようなので思い切って分解メンテナンスしました。ネットで調べてもダイワのベイトリール分解の情報は少ないのですが、やってみると何とかなるものですね。

※リールの分解、セルフメンテは自己責任でお願い致します。

使用した工具

  • 一般的なドライバーセット(適当な安物)
  • 精密ドライバーセット(実際に使用したのはHEX2.5のみ)
  • スパナ(12mm)
  • ダイワ純正リールガードグリス

精密ドライバーはこちらがおススメ

ハンドルが重くなる謎

釣行当日、いつものように鏡牙100SHLをセットしたタックルを使用したところなぜかハンドルの回転が重い!なんとかハンドルは回せますが、無理に使い続けて悪化する事は避けたいところ。幸いスペアタックルを所持していたため釣行当日は何とか乗り切ったものの、修理に出すお金が勿体ないので時間を見つけて自分で原因を探ることにしました。

サイドプレートを外す

まずはサイドプレートとスプールを外していきます。最初にハンドル側にあるLSプレートSC(B)というネジの様なパーツを緩めます。大きめのマイナスドライバーで回せば簡単に緩めることが出来ます。

ここから全ては始まります

次に左手でボディ、右手でサイドプレートを掴み、雑巾絞りの要領でサイドプレートを時計回りに捻って外します。

時計回りに少しだけズラします。
サイドプレートを外せました

スプールはそのまま引き抜くことが出来ます。

この状態でハンドルを回すと軽い!どうやら回転不良の原因はドライブギヤやピニオンギヤといった大物ではなさそうです。続けてサイドプレート側のボールベアリングをチェックするも正常です。スプールギヤから連動するサイドプレート側のギヤも一通りチェックしますが異常はありません。

ウォームシャフト周りに原因が

続いてウォームシャフト(レベルワインドを動かす機構)のチェックです。ボディ横に見えているウォームシャフトギヤを手で回そうとすると、硬くてなかなか回りません。強めに力を入れると回りますが明らかに異常です。

ウォームシャフトギヤの回転が硬い。

回転不良の原因はどうやらウォームシャフト周りにありそうです。

続いてレベルワインドをフリーにするために、ウォームシャフトとレベルワインドの連携を行うポールナット及びポールを外します。

ポールナットは大きめのマイナスドライバーで回すと外れます
ポールはレベルワインドを軽くトントン叩くと、落ちてきます。

※ポールナットとポールの間に極小のワッシャーが入っているので無くさない様に注意が必要です。

ポールが外れました。ここまで外すとレベルワインドがフリーになります。

この状態でもウォームシャフトギヤの回転は硬いままでしたので、レベルワインド自体は原因ではありません。ウォームシャフト、または両端を支えるのウォームシャフトカラーに不具合がある可能性があります。

サイドプレート側からウォームシャフト分解

ウォームシャフトのサイドプレート側の部品をチェックしていきます。まずはウォームシャフトギヤを止めているリテイナー(Eリング)を外します。非常に苦戦しましたが、小型マイナスドライバーを利用して半ば無理やり外しました。

コイツを外すのに苦労しました。

リテイナーを外すとウォームシャフトギヤ、カラーと簡単に外すことが出来ます。ここにも極小ワッシャーが挟まっていますので無くさない様に注意です。

ワッシャーとカラーが見えているので外します。
サイドプレート側がフリーになりました。

サイドプレート側のウォームシャフトカラーまで外した状態ですが、依然回転は硬いままでした。そのため、ハンドル側のウォームシャフト受け部分に不良があると思われます。一旦サイドプレート側のウォームシャフト関連の部品は元に戻します。

原因究明のためハンドル側の分解へ

サイドプレート側に問題があれば楽だったのですが、ハンドル側の調査も必要となりました。後編では禁断のハンドル側、つまりメインギヤボックスの分解をレポートします。

はたして原因究明できるのか。

後編へ続く。