PRノットのちょっとしたコツというか裏技

PRノットのちょっとしたコツというか裏技

オフショア大物狙いといえばPRノット。結束強度100%を誇りますが、人によってやり方やツールに差があり、初心者にとっては鬼門ともいえるノットです。躓きやすいポイントは複数あります。そこで私なりに試行錯誤を行い、ハマり易いポイントをクリアする方法を纏めましたのでご参考までにどうぞ。

シマノのボビンワインダーが使いやすい

一部の変態的なアングラーを除き、PRノットにはボビンと呼ばれるツールが必要です。まずはこのボビン選びが最初の関門になりますが、私のお勧めはシマノのボビンワインダーです。

他社のボビンと比べて安く、PEラインに掛けるテンションもツマミで簡単に調整できます。重量も良い塩梅で性能に不満はありません。そして何よりも、詳しい説明書が付属しておりますので安心です。

手順① まずはボビンのセッティング

説明書の手順通り、ボビンにPEラインをセットします。

ここでは一切迷うことは無いと思います。PEラインがセットできたらベイトリールのドラグの要領でツマミを締めてテンションを掛けます。太いリーダー程、強いテンションを掛けます。

手順② 往路

往路は簡単ですが注意点があります。リーダーの向きを間違えない様にしてください。右手にPE本線、左手にリーダー本線が正しい方向です。右手側のリーダーは最終的にカットします。

この状態で数回ボビンを回して右手から左手に巻き付けていきます。

リーダーにPEを軽く巻き付けます

手順③ 折り返し

いよいよここからボビンを振り回す復路です。通常は、左手で折り返し地点を摘んで折り返すのですが、これがまた難しい。多くの場合、ボビンを回すと折り返すことなく往路方向に巻き付けてしまうかと思います。

これを防ぐ裏技がゼムクリップです。誰もが使った事のある、そして多分家のどこかにある、「あのクリップ」です。

このクリップにPEラインを引っかけて折り返しを行うと、自然に復路方面へ巻き付けられます。この方法はおススメです。

この状態から折り返す

折り返しの巻きはじめが上手くできれば、クリップは抜いて構いません。

手順④ 復路

クリップを利用して折り返しが出来たら、後はボビンを振りまわせば自然に復路方向に巻きつけられます。

折り返しをクリアしたら復路は自然に巻き付く

ここでも注意点が一つ。ボビンの回転により、どうしてもリーダーにヨレが発生します。それを軽減するためにはPEラインとリーダーを摘む左右の指の隙間を出来るだけ狭く、またしっかりと力を入れて摘むことがコツです。

手順⑤ ハーフヒッチ

復路の巻き付けが5~7センチ程取れたら、リーダーとPE本線の上からハーフヒッチを数回行い締め込みます。その際にはラインスプールを足で挟み、PE本線とリーダー端線を左手で握ってしっかりとテンションを掛けることでノット部が一直線になります。このテンションが弱いと、ノット部がカーブしてしまいます。最後の仕上げですので、しっかりと締め込みましょう。

テンションを掛けて締め込む

※上記画像では撮影の都合上リーダー端線が掴めておりません。あしからず。

手順⑥ 端線のカットとエンドノット

リーダー端線のカットはバークレイのミニホットワイヤーラインカッターがおススメです。PEにダメージを与えずに、控えめな焼きコブを作る事ができます。

このツールは必携

最後の仕上げとしてPE本線にPE端線をハーフヒッチで編み込み、エンドノットで仕上げます。リーダー端線の切り口からPE本線を守るためこの工程は必要です。

ノットに自信が無いとデカイ魚は取れない

以上、私流のPRノット解説でした。他記事でも言及していますが、ノットに自信が無いとデカイ魚は獲れません。ドラグを掛けて勝負する瞬間、長時間ファイトに疲れた時、ラインシステムへの不安が頭をよぎると負けです。

一生に何度も出会えないレコードフィッシュです。万全の態勢で臨みましょう。