石廊崎釣行~小赤島(こあかじま)

関東のフカセ釣り道場、石廊崎は小赤島に釣行しました。年末の釣行では陸マルに渡礁して、ゲストは多彩に釣れたものの本命のメジナは不発に終わり悔しい思いをしました。
リベンジは早い方が良いということで年明けの1月、再び離島仕様の太仕掛けで挑戦してきました。
凪良く一級磯へ
当日はナライ(北東風)のため波高も低く、宮島丸は石廊崎の上磯(石廊崎の西側エリア)方面に舳先を向けました。冬の時期は西風が吹き中々狙えない上磯にテンションが上がります。宮島丸は石廊崎渡船エリアの最西端まで進み、私たち2名を小赤島(こあかじま)へ降ろしました。名礁です。
この時期の貴重な凪日和ということもあり、他のアングラーも潮通しの良い一級磯に渡礁してゆきます。
初めての島でどの釣り座を選ぶか
私、小赤島への渡礁は初めて。ポイントが分かりません。そこでまずは島をぐるりと回って磯の様子を観察します。

後で釣友に確認すると、沖側の釣り座は良ポイントで当日も小さいながらメジナが数出ていました。沖に見える大きな島は中木との共有磯カツオ島です。

地方向きの水道は複雑な潮が入っています。ダイナミックな景色でまさに石廊崎といった雰囲気。

中木港向きは穏やか。回りよりも水深があるのか潮の流れは穏やかですが、ジックリ狙えば釣れそうです。
ざっと見たところ、地方向きの水道に潮が通していて面白そう。波の立ち方や潮の速さから、根が多く入っており水深も浅いことが予想されました。まずはこのポイントから釣りをスタートしました。
アタリが無い
潮は水道を右から左へ流れます。足元から右手方面に払い出すサラシに仕掛けを投入し、水道を抜ける流れの引かれ潮に乗せていきます。サラシの先や際、対岸の根周り等に、仕掛けを吸い込む流れが出来ていて非常に釣れそうな雰囲気です。

しかし、アタリません。根気よく、2時間程狙ったものの本命のアタリはありません。更に追い打ちをかけるように、フグが湧きました。

沖側で竿を出している釣友を偵察しますが、苦戦している様子。さて、どうしましょうか。
磯際狙いに切り替える
釣り座の左手に大きな割れ目があります。水中までダイナミックに切れ込んでいて、海底付近には大きなエグレがありそうです。

この割れ目を観察していると、何やら良型の魚が海底付近に出てきました。コマセに反応しているようです。黒っぽい魚体でグレではなさそうですが、とりあえず魚が釣りたい。
水道のポイントに見切りを付け、魚が見えた磯際を集中して狙いました。 波により仕掛けが左右から振られて難しい状況です。諦めずにタイミング良く仕掛けを入れ続けると、竿先をグッと抑え込むアタリが出ました。

見えている魚影は、45センチ程のチヌ(黒鯛)でした。根の中で激しく抵抗しましたが太仕掛けの敵ではありません。
釣り座を移動
状況が好転しないため、中木港方向に釣り座を移動します。右手の水道を抜けてきた潮と、左手の沖側からの流れが合流するポイントにウキごと仕掛けを沈めて探ります。

水道側は浅かった事もあり早い潮が通していましたが、こちらは水深があるのか落ち着いた流れになっています。コマセを広く打ち、ポイントを探っていると穂先を抑え込むアタリが出ました。難なく取りこんだのは再びチヌ。40センチ程の良型です。
しかしその後が続きません。タイムアップは2時。時間が迫る中磯際狙いに切り替えます。集中して磯際、それもギリギリの際に仕掛けを這わせるイメージで何度も仕掛けを入れると、ウキがゆっくり引きこまれて魚がヒットしました。

水面に浮かんだ魚体は小さいながらメジナ。バレないように祈って一気に引き抜いたのは30センチに満たないコッパメジナ。コッパとはいえ、一日集中し、時間ギリギリにしてやっと釣り上げた本命に大喜びです。
価値ある一匹
普段から神津島や鵜渡根島で釣りをしていますが、このサイズのメジナは正直釣れて嬉しい魚ではありません。
しかし、ここ石廊崎で釣った小さなメジナには大きな感動がありました。価値ある一匹です。持ち帰りも考えましたが、この一匹を釣ることで私は満たされリリースすることにしました。

その後磯上がりの時間が迫っていたため、急いで後片付けをして磯を綺麗に流して帰りました。釣果は渋かったですが、非常に充実した密度の濃い釣行に大満足です。
最強の針だと思います(7号がおススメ)
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